とある数学徒のひとりごと

ゆるく, しかし粘り強い思考を求めて

お久しぶりです

1年以上も放置していたこのブログ. いい機会なので復活させようと思いました. 

いい機会というのも, 4月から大学院に入ることになったので, 心機一転しようということです. 

学部4年生の時のゼミは, 表現論でしたね. ひとつ前の記事には流体力学とか書いてあったのにどういうことなのか?と思われそうです. 

本当のところは, 作用素環の方面をやりたかったのですが, 担当できる教授がいないということでしたので当時, ユニタリ表現論の勉強が楽しかったこともあって有限群の表現論でゼミをしようということになったのでした. 

中々に楽しかったです. なんというか, 数学というものはいろいろな人の考えがミックスされて一冊の本ができるのだなと強く実感しました. 

大学院ではユニタリ表現論のことをしようかなと思って準備を進めています. 

具体的には, 杉浦さんの『ユニタリ表現入門』をもう一回読んだりといった感じでしょうか.

この本, というよりも杉浦さんの本にはかなり思い出が詰まってます. 

微分方程式に興味を持ったのは, かの有名な『解析入門2』にあったフーリエ反転公式に感動し, フーリエ変換がユニタリ作用素であるということからその微分方程式への応用の勉強をし始めたのがきっかけでした.

結局, ルベーグの収束定理を多用しているうちに, 測度論の方が気になりはじめ, (浮気性ですな)測度に関する現象の方が面白く感じちゃったりしたのですが...

ユニタリ性というのは個人的にはとても安心できる, なんだか田舎の実家のような感じです. ヒルベルト空間の方がそういうにはうってつけでしょうが, 美しくもあるんですよね. 『ユニタリ表現入門』の方では球関数を経由することでSL(2, R)の既約ユニタリ表現をすべて決定してしまいます. その過程において特殊函数の性質を呼吸をする観ごとく使い, 函数のスプラッシュマウンテンにいるかのようです. 

勉強したノートをアップしたりしようかな?

思い出の数学書というのは他にも数冊あるので, それらの紹介をしばらくしていきたいなと思います. 

大学院での, 特に数学の院生がどのような生活をしているのか, どのような精神状態なのかが1人でも多くの人に伝わるといいなぁ. 

ではでは