とある数学徒のひとりごと

ゆるく, しかし粘り強い思考を求めて

コロナとオンラインあといろいろ

某大学の数学科にいるのであるが、前期の講義は全部オンラインであった。オンラインのいいところは自宅で勉強できるので一人ゆっくりできるんだなぁって思ってたんだが、実際はそうでもなく、むしろオンラインの方が忙しい。もっとも多いのは課題を全部わからないといって答えを要求してくるやつがいることである。彼・彼女たちの「ありがとう」ほど心に響かないものはない。本当にご飯をおごってくれる人は一人いるんだけど、その人はきちんと節度というものが分かっている気がする。個人的に彼のような人間になりたいなと思っている。彼は数学の課題こそは余りできないが、バイトでは厳しい仕事でもきちんと納期に間に合わせているし、そんな人間には大学の課題なんてやらなくてもいいんだろって思うので余り解答を共有することに抵抗はない。要は自分に必要なことをしっかりとできていればなんだっていいのだ。

前期の講義を通してやっぱり対面はいいよなって思った。月並みだが。しかしまあいろんな本に触れる機会があったのはいいことであろう。教授から本をいただいてその本を読んでいるところであるが、まわりまわって小学生のころ大好きだった紙飛行機のことを考えるようになった。流体力学である。やっと取り掛かれるのかなと少し一息つきたいところであるがそうは時間がさせてくれない。

夏休みにはショーペンハウエルの『知性について』を読んでいこうと思う。その前に太宰の『右大臣実朝』を読んでいかなければ。この作品は太宰の中で唯一避けていたものだったのだがコロナで外に出れないので読んでみようと一念発起して重い尻を挙げた次第である。まあこれは気楽に読もう。

これからもしぶとく生きていきたい。